カントリーマネジャーを目指す方へ:私の経営経験からお伝えできること
幹部を採用する側としてだけでなく、自ら事業を築き、取締役会に報告し、自分のリーダーシップの課題にも向き合ってきました。その経験を踏まえて、候補者の方とお話ししています。
Aspiring Partners創業パートナーのマレー・クラークです。日本で20年以上、エグゼクティブサーチに携わり、4つのサーチ会社で働き、事業の立ち上げや成長を支援し、自分の事業も経営してきました。カントリーマネジャーや、より広い事業責任を担う役割を考える方との面談では、そうした経験が私の問いかけの土台になっています。
だからといって、私が皆さんの事業の専門家というわけではありません。責任、判断、次のキャリアについて、具体的に話すための共通の出発点がある、ということです。
事業を立ち上げながら、リーダーシップを学んだ
Boyd & Mooreには2人目の社員として入社し、創業期の5年間、オーナーチームとともに事業の基盤づくりに携わりました。私が貢献したのは、あくまでその初期の時期です。その後の会社の成長と買収は、より多くの方々の努力によるものです。
この経験から、会社の成長を支える仕事を学びました。基準を定め、人を育て、組織が複雑になっても成果を出し続けられる体制をつくることです。
RGF Executiveでは2年間リーダーを務め、両年とも年間のBest Leader賞を受賞しました。新しい視点を持ち込み、チームにより高い目標を目指してほしいと考えていました。自分の数字だけでなく、周囲の人の成長もリーダーの成果だと考えている私にとって、うれしい評価でした。
日本で事業を築いた方々から学んだ
Boyd & Mooreの後は、WorkBrain Japanに4年間携わりました。そのうち後半の2年間は、VMwareでの社内採用の仕事と並行していました。日本で複数のテクノロジー事業を築いたNaoki Iwamitsuさんと組み、元Cognosのメンバーとともに、テクノロジーベンダーの日本でのパートナー事業を支援しました。
当時の私は、その商業活動については未熟で、学ぶべきことがたくさんありました。NaokiさんとMorimoto Kazunariさんへの感謝は、今も尽きません。お二人の温かさと、次の世代を支えようとする姿勢は、私の中に深く残っています。チームの皆さんも、私の足りないところを理解しながら、誠実に取り組もうとする気持ちを認め、支えてくださいました。その経験を通じて、事業責任者が本当に何を求められているのかを、少しずつ理解できるようになりました。
WorkBrain Japanで学んだことを読む(英語) →
事業を所有すると、責任の重さが変わる
その後、ManpowerGroupとの合弁事業で、日本のエグゼクティブサーチ事業を立ち上げました。最初はCOO、その後はCEOを務めました。株式を保有し、取締役としての責任を担い、複数の部門と管理階層を持つ組織を率いました。事業は成功し、最終的には保有持分を売却して退任しました。
上場企業との合弁だったこともあり、監査、ガバナンス、上位組織への報告の規律を学びました。売上の数字はもちろん重要ですが、経営に責任を持つ人々が事業の状況を理解できるようにすることも、リーダーの仕事です。
すべての判断が正しかったわけではありません。事業を所有する立場になって、その教訓を自分の責任として受け止めました。候補者の方が置かれる環境を重視するのも、そのためです。どのような権限があり、どの資源を使え、取締役会や地域統括の経営陣から何を期待されるのか。そこを丁寧に確認したいと考えています。
助けを求めることも、リーダーの仕事
会社を次の段階へ進めようとする中で、自分のやり方の限界に気づき、エグゼクティブコーチのCraig Teagleさんに支援を依頼しました。Adobeで幹部を務めた経験を持つCraigさんは、人材紹介会社のマネジャーとして身につけた習慣の外側に目を向ける手助けをしてくれました。
企業の仕組み、業務プロセス、経営管理の手法について、私の理解は広がりました。同時に、自分に成長が必要だと認めることも、リーダーとして責任を果たす一部なのだと学びました。
肩書が大きくなっても、次の役割に必要な能力が自動的に備わるわけではありません。すべての答えを持っているように振る舞うより、足りないものを見極め、助けを求め、学んだことを実践する方が役立つことがあります。
候補者の方と、何を話したいのか
将来のカントリーマネジャー候補にお会いするとき、職務経歴書以上のことを理解したいと思っています。どのように判断し、人を育て、業績を説明し、日本以外の経営陣と協働しているのか。そして、どのような条件なら力を発揮できるのか。
営業部門を率いる立場から、より広い事業責任を担う立場への移行。地域統括本部との関係。有望な機会と、責任や期待が曖昧な役割の違い。そうした点を、具体的に話し合えます。
私自身も、候補者の方から学んでいます。エンタープライズ・テクノロジー業界で活躍する経験豊富なカントリーマネジャーとの面談では、日本で成功するリーダーの仕事について、多くの知見をいただきます。事業もキャリアも一人ひとり異なることを尊重しながら、その学びを次の世代の支援に活かしたいと考えています。
経験は、助言の質を高めるためにある
私の経歴に意味があるのは、皆さんとの対話の質を高められる場合だけです。実務への理解を持ち、考えるべき問いを投げかけ、目の前の機会について率直な見方をお伝えしたいと思っています。
Aspiring Partnersでは、調査や関連資料の整理にもAIを活用しています。私の経験を、より多くの候補者やクライアントの支援に活かすためです。準備はテクノロジーが助けてくれますが、対話し、判断し、責任を持つのは私たちです。
カントリーマネジャーへの次の一歩を考えている方とは、すでに積み重ねてきた経験、これから伸ばすべき力、そして自分に合う役割について、お話しできればと思います。
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執筆:マレー・クラーク / Aspiring Partners 創業パートナー
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